売却の一括査定の注意点

不動産情報サイトの一般的な「（売却の）一括査定」は、送客ビジネスです。1件当たり仲介会社は1万円から2万円を支払っております。

売主は1回の情報入力で複数の不動産会社へ査定依頼が出せるので、とても気軽ですし便利なサービスだと思います。

また、不動産会社側も売主獲得の集客導線として重要な役割となっています。 　

しかし、「一括査定」のビジネスモデルは10社前後の不動産会社へ一斉に査定依頼が送られるため、不動産会社は多数のコンペとなるため、相見積もりの競争に巻き込まれ、来店してほしい、媒介契約が欲しいがために高い査定額の見積もりを出しがちになる傾向がございます。

一方で、10社前後の見積もりを受け取る売主は、高い査定をする不動産会社を選んで商談を始めるものの、その見積り額は市場の相場価格と大きく離れてしまっている場合が多く、なかなか売れず売れ残り感が出てしまっている物件が数多くございます。

媒介契約後、営業マンからはいろいろな理由をつけられ、評価額が下げられてしまい、期待値との乖離が生まれてしまいます。 　 価格を下げることを目的に媒介契約を結び、値段を巧妙に下げていくことを「値ごなし」といいます。

加えて、買い手は少しでも安く買いたいので、強気な値付けでは買い手がつかず、さらなる値下げで結局、売り時を逃してしまい、適正価格で売り切っていた方が結果的には精神的にも、お金的にもよかったとなることが、多く見受けられます。

売主にとっては、自分の物件の適正な価格はいくらなのかがわからない状況で物件の売却をしなければならないことが問題であると考えております。

結局、仲介会社は買い取り業者ではありません。査定の金額は、いくらでも高く言うことができます。買い取り業者がいくらで買うのか底値を知っておくことも大切ですし、一番大切なのは、適正価格を知っておくことです。

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