資産価値的にどれを購入?建売住宅と注文住宅とマンションを比較!築40年のマンションが土地も無いのに2千万円超は何故?
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新築マンション価格が高騰し、つられて中古マンションも高騰しすぎているので、新築一戸建に割安感がかなり出ています。マンションを探していた方が、新築一戸建てにシフトする場合、いくつか注意点があります。郊外の戸建ての資産価値は安易に買うのにはリスクが高いということです。資産価値の観点から建売、注文住宅、新築マンション、中古マンションどれがいいのか?どう選べばいいのかを不動産業界歴20年以上のプロが解説していきます。
戸建の資産価値は築20年でゼロになり、売値はほぼ土地の値段だけになるが、築40年のマンションが土地も無いのに2千万円超は何故?
まず、耐用年数には、経済的耐用年数と実際の耐用年数があります。 今の日本では、税金などを計算するための法定耐用年数を参考にして建物の価値を出すことが多く、木造なら22年(鉄筋コンクリート47年)なので戸建ての建物の価値はゼロになるといわれていることが影響しています。
加えて、中古市場で、戸建てを客観的に評価する仕組みができていないことと、新築優遇政策のため、中古より新築という意識が強く、20年から25年くらい経つと、戸建てをリフォームして、住むという発想ではなく、解体して更地にして、新築一戸建てを建てようとするからです。
また、コスト面も大きく影響します。築25年の中古戸建てを全面リフォームをするのと、更地にして、ローコストメーカーで家を建てるのとそれほどコストが変わらないからです。
それだったら、新築一戸建て買おうという発想になる方が、多いです。
実際には22年で木造住宅が住めなくなるわけではありません。
逆に、築年数が古く40年以上も経っているのに、2千万円以上で売り出されているマンションがあったりします。
これは、実際の耐用年数が、管理をしっかりすれば、70年、80年持ちこたえれるという前提があることと、立地がいいため、その金額で買って収益として賃貸で貸したとしてもとがとれるということです。
意識して見ないといけないのが、土地の持ち分です。限られたマンションですが、通常のマンションよりかなり土地の持ち分の入っている物件があります。その場合、相場よりかなり高く売り出されています。
大阪の千里中央では、築50年以上のマンションが、3千万円越えで、すぐに売れたりする物件もあります。
この場合、土地の値段との兼ね合いで金額が設定されています。土地の相場が、駅近で坪300万円で、敷地権である土地の持ち分が10坪あったとすると、3000万円です。解体するのに4百万円、5百万円を差し引いて、2500万円くらいで、売出されていたりします。また、敷地が広く容積率があまっているエレベーターなしの5階建ての物件で、建て替えが進行中の場合、デベロッパーに買い取ってもらう金額あたりの金額で売出されています。
マンションで、注意すべきは、実力以上に値上がりしてしまっている物件です。経済的合理性から考えて、よくわからない金額で売出されているマンションは多数あります。基本的に、新築マンションと中古マンションの金額は、連動します。新築マンションの値段が上がれば、中古マンションも上がります。逆に新築マンションが下がれば、中古マンションの値段も下がります。
つまり、現在の中古マンションの値上がりは、新築マンションが値上がりしているから、つられて値上がりしています。だから、新築分譲時の値段より高くなってしまっている物件も存在します。便乗して値上がりしている物件に注意しなければいけません。これからの時代は、全国一律で全体が上がる時代ではなく、上がる不動産もあれば、下がる不動産もあります。2局化・3局化が進んでいます。エリアによっては、タダでも売れない負動産も存在します。
築40年以上のマンションで、実力以上に値上がりしている物件は、いずれ下がるときが来ると思いますので、慎重に選ばないといけません。また、築40年以上にかかわらず、実力以上に上がっているマンションは多いので、しっかりと見極める必要があります。
また土地部分の値段は築年数は関係なく、地価の上下によるので、古くても立地がいいと値段は下がりません。逆に周辺の再開発が進み、価値があがると、上がるかもしれません。
マンションの資産価値の根底にあるのは立地と管理です。実力以上に値上がりしている物件は注意!なぜならマンションは建て替えができないからです。
立地はマンションの命で、管理は寿命を維持できるように、 適切にメンテナンスされた建物であれば、価値があると言うことです。
コンクリートの建物でも15年~20年もすれば大規模なメンテナンスが必要です。コンクリートも配管もエレベーターなどの設備もそのままでは50年間大丈夫というわけではなく、メンテナンスが前提となります。
戸建ても同じで、メインテナンスすれば、50年、60年持ちますが、メインテナンスをきっちりしていることが、正当に評価されにくい中古市場のため過小評価されている物件も存在します。
コロナ禍で新築戸建が好調だった理由・マンションが上がり続ける理由
コロナ禍で新築戸建が好調だった理由
不動産価格の上昇は、金融緩和の低金利が根本的理由です。加えて、建築コストの上昇です。金利が低ければ、分譲会社は高く販売しても月々の返済に問題ないので売りやすくなるから値段が上がると言うことです。逆に、金利が上がれば、不動産価格は、下がっていくはずです。
アベノミクスの歴史的な金融緩和で、不動産価格は大きく上昇していますが、マンション価格だけが極端に上がっています。戸建や土地はあまり上がっていないという現象が起こっています。
マンション用地は、ホテル業者との競合等で、値上がりし、鉄筋コンクリート造の建築単価はコンクリートの大幅な値上がりで、マンション価格は大幅に値上がりしています。
これに対して、戸建はマンションほど値上がりしていません。確かに、分譲地の土地の仕入れ価格や建築コストは上がってはいますが、マンションのような極端な上がり方はしていません。
マンションが2013年頃の価格と2024年現在と比較して1.9倍も上がったのに対して、戸建価格は1.3倍くらい上がった程度でおさまっています。
ここでのポイントは、すべてのマンションが上がっているわけではありません。上がらないマンションは上がらないということです。上がらないマンションは、横ばいの状況です。驚異的に値上がりしたマンションがある一方で、上がらないマンションもあるので、高値でつかまないように注意が必要です。
マンションと戸建ての値動きは、国土交通省の不動産価格指数をご参照ください。こんなに、戸建てとマンションに差が開いているかわかります。戸建がいかに割安に放置されているかがわかります。そして、新築一戸建てが、割安に購入できる背景には、パワービルダーの存在があります。
新築一戸建ての割安感に気づいているお客様も多くなり、コロナショック以降の「リモートワーク用のもう1部屋需要・コロナ需要」の受け皿として新築分譲戸建が売れています。
リモートワークが進んでも安易に郊外の戸建てを買うのにはかなりのリスクがあります。買ってもいいエリア、資産性が下がらないエリアは、限られています。新築一戸建てだったら、どれを買ってもいいというわけではありません。
今、購入するなら、 マンションより新築一戸建てどちらが、資産の目減りする確率が低いかは簡単で、マンションより新築一戸建てが確実に、お得に購入できます。
しかし2023年に入り、新築建売の動きが鈍くなっています。調整局面に入ったといえます。新築建売は回転率が速いために、ブレーキが掛けやすいビジネスモデルです。それに対してマンションは、土地仕入れから完売するまで2年~3年はかかります。現在、販売されているマンションは、2年くらい前に土地仕入れが行われた物件です。体力のある大手のデベロッパーが分譲している物件が多いことからマンション価格はなかなか落ちてこないと推測できます。
マンションが上がり続ける理由
資材の高騰が続き、低金利が続き新築価格が高騰し続けているのも中古マンション価格が上がり続けている理由ではありますが、一番の理由は、海外からの資金流入です。円安が続いているのも日本の不動産が魅力的に映ってしまう理由になっています。海外不動産と比較すると日本の不動産はまだまだ安く感じてしまうのでしょう。基本的には投資的な意味合いで購入されているケースが多くなってきています。実際に住むために、購入するというよりは、投資的に購入されています。
合理的な判断からすると、もはや平均的な会社員の収入500万円くらいでは厳しい局面を超えてきています。高額物件になると、ローンを組むよりキャッシュで購入するケースが多いです。
建物評価は20年後にはゼロ!だったら注文住宅より建売住宅
不便な郊外の戸建ては、20年後、二束三文になる可能性がありますが、便利な立地に立っている建売は、建物の評価はでにくいですが、土地の価値は確実に残ります。
総額を押さえるため、安い土地を探して郊外の土地に、高い注文住宅で家を建てても、20年後、土地の評価だけになるので、二束三文になります。
つまり新築一戸建ては、建物代の比率が高いほど、資産価値が目減りしやすくなるので、特別なこだわりがないかぎりは、ハウスメーカーで注文住宅を建てるより立地を優先して、良質な建売住宅を購入する方が賢い選択といえます。
古いマンションに値段がつく本質は、立地がいいからこそ価値があるということです。つまり利用価値があるということです。
戸建ての建物は20年後にはゼロ評価となるとはいえ、マンションと同じように立地がよければ、土地が評価され、資産価値は維持されます。
戸建の強みは、自分の意志で建て替えができることです。マンションの建て替えは絶望的です。
銀行の担保評価は新築時からの耐用年数で決まり、耐用年数が長い方が、担保評価がつきやすくローンが借りやすくなります。マンションは鉄筋コンクリート造なので、償却期間は、47年となります。100%を47年で割るので、ざっくりと年間2%ほど建物の資産価値が目減りすることになります。戸建ての場合、償却期間が22年なので、ざっくりと年間5%ほど建物の資産価値が目減りすることになります。
しかし、上記は、法定耐用年数にしか過ぎません。実際の耐用年数ではありません。
中古市場で、リフォームの価値はほぼゼロ
5年前に、フル改装しているから、その分は価値があると思っている方は多いかもしれませんが、中古市場の現場レベルでは、ほとんど値段に反映されないのが現実です。
つまり、中古市場では、リフォームは1千万円かけてもほぼゼロ評価になります。メインテナンスの状況やリフォーム内容等を客観的に評価する仕組みがないからです。いいかえると、新築時にお金をかけて、高い注文住宅で家を建てたとしても、評価される仕組みがないということです。
リフォームを200万円しているからといって、相場より200万円高く売れるというものではありません。築年数である程度判断されてしまうところがあるので、こだわって、家を建てても評価されにくいのが中古市場です。車で言うと、しっかりと走るカローラを買っておいた方が資産の目減りが少ないのが、住宅の中古市場です。
仮に、中古戸建てを売るために、1千万円のお金をかけてフルリフォーム・リノベーションしたからといって、1千万円高く売れるという保証はないし可能性は限りなく低いです。せいぜい100万円、200万円高く売れれば、御の字という感覚です。なぜなら、築年数で判断されてしまっているからです。肌感覚ですが、まだ、マンションの方が、値段に反映されやすい印象をもっています。また、瑕疵のリスクも圧倒的に、マンションの方が低いです。
マンションとかでは、全面改装している物件より、自分好みでリフォームするから、改装なしでそのままの状態で、もっと安く買いたいというお客様が多いです。
マンションの場合、3LDKの70平米くらいの広さでしたら300万円もかければ、かなりのことができます。売却するなら、下手に大改装するより、必要最低限見栄えよくする方が、費用対効果は高いといえます。
中古戸建ての場合、購入前にきっちり状況を把握していないと、あれもこれもとなった場合、1千万円くらいになる可能性があります。
マンション購入のメリットは、立地・利便性です。主要な駅徒歩5分圏内で希望するなら戸建ての選択肢はなくなります。それなりの駅で徒歩5分~10分圏内にこだわる場合、マンションにメリットが生まれます。駅徒歩15分~20分くらいを許容できるなら、新築一戸建てがお薦めです。
だから、買取り業者も中古戸建ての買取りには慎重です。いまでは、中古戸建てを買い取る業者も増えてはいますが、昔はほとんどいませんでした。中古戸建てを買い取って、販売する方が、マンションよりはるかにリスクが高く、ノウハウが必要なためです。
戸建の資産価値が下がりにくいのは建売住宅
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不動産を購入するとき、売却を意識して購入しないことが大きな失敗の原因となります。これからの時代、転勤だけでなく転職は当たり前で、転職したことないという方に出会う方が確率的に少ないです。離婚・再婚・介護などを理由に、売却しないといけなくなったとき、売れる金額が、残債より低くなると大変なことになります。
自己資金がないと売りたくても売れなくなります。
そのリスクを軽減する方法は、立地のいい不動産を購入することです。
戸建ての場合、もう一つのポイントが建物の比率が小さい物件を選ぶことです。つまり、目減りしにくい土地の割合が高い物件を選ぶことです。そうすると、資産の目減りは確実に少なくて済みます。立地がよければ、もしくは、値切ったりして価値のある物を安く買っている場合、買ったときと同じくらいで売れる可能性も十分考えられます。
そういった意味では、ハウスメーカーでお金をかけて建てるより、立地優先で建売住宅の方が、リスクは圧倒的に低くなります。
今は、建売住宅のレベルが上がり、大手の建売住宅では、耐震等級3に住宅性能評価までついています。
または、質の高い中古戸建を購入するのも有りだと思います。質の高い中古戸建てが正当に評価されにくいのが、中古市場なので、割安に放置されている可能性があります。問題は、戸建ての場合、見極めが非常に難しいのが難点です。
確かに建物価値をほぼ見ていない価格設定で、まだまだ使えそうな家であれば、減少する価値はほぼ土地代だけになりリスクはなくなります。しかし、大幅なリフォームが必要だとあとで発覚すると、大変なことになります。そういった意味では、見極める自信がない場合は、新築の方が安心して購入することができます。
リスク軽減の本質は、価値のあるものを、見極めて安く買うことです。
建売だったらなんでも安心というわけではありません。建物割合が低い建売でもそもそも高い金額で買ってしまうと、損をします。土地を買うにしても土地価格を見極めないと落とし穴があります。
また、古くなって、土地として売却する時に、その土地代も建物の解体費を差し引かねばなりません。木造・鉄骨・RC等構造によって、解体費用が違います。一番安いのが木造の解体費用です。実際、売るときには、古家付き土地として売り出すので、更地にする必要はありません。
まとめ
マンションが値上がりしすぎて、割高になっているので、新築一戸建てが注目されていますが、新築一戸建てであれば、どれでもいいというわけではありません。
そして、どうしても主要な駅徒歩5分圏内で希望する場合マンションに絞り込まれますが、値段が実力以上に釣り上がっているマンションもあるため、今まで以上に見極めが大切になってきます。高値でつかんでしまうと大変なことになります。
資産の目減りを極力避けたいという方は、新築一戸建ての中でも、建売住宅を見極めて買うのが、一番リスクを避ける買い方となっています。ただし、新築一戸建ての場合、徒歩15分~徒歩20分くらいは許容しないといけません。
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