ファースト住建の新築建売の値引きは?値下げのタイミングは!飯田グループ・中小業者との違いを解説
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ファースト住建は、大手建売分譲会社、飯田グループではありませんが、飯田系から枝分かれしており、
平成13年4月社名を飯田住建工業株式会社からファースト住建株式会社(現社名)に社名変更しています。全国展開をしているパワービルダーで、 東京証券取引所の新市場区分への移行のため、東証1部から東京証券取引所 プライム市場に上場しています。ビジネスモデルは飯田グループと同じで、スケールメリットを生かして、事業を展開しています。
飯田グループと大きく違うのが、値下げのタイミングです。中小の分譲会社よりは、値下げスピードは早いもののかなり遅い印象です。そのため、値引きには積極的ではない企業文化があります。飯田グループ(下記6社)との違いや、ファースト住建の値引き交渉について不動産業界歴20年以上のプロが解説していきます。
・リーブルガーデン:一建設(株)
・ハートフルタウン:(株)飯田産業
・ブルーミングガーデン:(株)東栄住宅
・グラファーレ:タクトホーム(株)
・クレイドルガーデン:(株)アーネストワン
・リナージュ:アイディホーム(株)
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ファースト住建の値下げスピードは遅く、値引きには厳しい傾向がある
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新築建売住宅を探している方は、しばらく探していると、値段が下がるタイミングが意外と早いなと気づきます。一方、全く価格改定しない新築建売も存在していることに気づいていきます。大きく2パターンがあり、この物件全然下がらないなと思うこともあると思います。価格改定が早い新築建売の分譲会社(売主)を調べてみると、飯田グループ(飯田産業・一建設・アーネストワン・タクトホーム・東栄住宅・アイディホーム)であることにも気づいていくと思います。シェア率が高いため、多くの建売が値段改定していくものと勘違いしてしまうことがありますが、多くの建売業者は、頻繁に価格改定はしません。
飯田グループは、在庫回転率を重視しており、見切りが早いのが特徴で、その引き換えに、スケールメリットを生かし、資材・建材の調達コストを下げ、コスト競争力を高め、存在感を示しています。今ではグループでの売り上げは、1兆円を超えています。新築建売住宅の値下げ(価格改定)スピードが早く、株式市場でいうと損切りをしている状態です。売れていない物件や価値のない物件ではと勘違いしてしまう方がいらっしゃいますが、そうではなくビジネスモデルの問題で、新築が中古より安くなる逆転現象が起こることがよくあります。赤字物件の現場の中には、かなりのお買い得物件が存在します。エリア性を考えずに強制的に値下がりした物件は、相場よりかなり安くなりすぎていることがあります。
なぜ、そんなことができるのか疑問だと思いますが、理由の本質は、ビジネスモデルにあります。スケールメリットを生かし、住宅資材や設備を他社が聞くと腰を抜かすくらいの格安の価格で仕入れて、資金の回転率を早めることにより好循環を生み出しています。そのため、クオリティが悪いわけではなく、他社の物件と比較すると高コスパ住宅に仕上がっています。
値段下げなくても売れるのにと思う物件がたくさんあります。
では、ファースト住建の価格改定のスピード感はというと、中小業者よりは早いが、飯田グループほど早くないという感じです。現場によっては、中小業者に近いスピード感である場合もあります。半年経過してようやく100万円値下げすることもよく目にします。
飯田グループ>ファースト住建>中小業者
飯田グループの考え方は、1年で3回転させることが目標としてあります。そのため、これから開発して、分譲していくような土地の仕入れを嫌い、完成宅地や早く回収できる宅地を好んで仕入れします。工程管理や経営管理を徹底することにより、高いコストパフォーマンスを実現しています。
飯田グループは、工期が徹底管理され建築の工期が短くできるのが特徴ですが、そうすることにより資金回収までのサイクルをかなり早くすることができます。このあたりのビジネスモデルや考え方は、ファースト住建も同じですが、飯田グループと大きく違うのは、事業の規模感です。飯田グループほど規模の経済の恩恵を受けていません。売り上げ的には、400億円くらいなので、飯田グループと比較すると、かなり差がついている印象です。その分、利幅を確保しずらく、価格を下げたくても下げれないと言う方があたっているかもしれません。中小業者も同じで、無理して土地仕入れをしていると利幅が少ないため、値下げができません。
ビジネスモデル的に回転率を早めるほど、スケールメリット生まれ、更に優位に、資材の調達等が可能になることを狙っているため、工期の長い3階建ては避ける傾向があります。そして、工期だけでなく2階建ての方が、3階建てより、人気があり早く売れる傾向があります。
そのため、3階建ては2階建てより価格を安くしないと売れません。また、資金回収まで時間がかかります。しかし建築費は、2階建てより3階建ての方がコストは高くなります。そして回収も遅くなります。だから、住宅が密集したエリアで3階建ての多いエリアでは、飯田グループは、積極的には手をだしません。また、住宅が密集した3階建ての多いエリアでは、越境しているリスクのある物件も存在します。
越境の内容によっては、利用できる銀行がかなり絞り込まれると金利的に不利な状態で購入せざるをえないことになるかもしれません。空中越境の場合、同意書があれば、いけることも多いですが、そうでない場合、注意が必要です。
どちらかというと、飯田グループよりもファースト住建の方が、3階建ての物件も仕入れしている印象があります。
結論としてファースト住建は、価格改定が遅く、値段交渉にも渋い印象があります。
ファースト住建は隣地境界から50センチないと土地の仕入れはしない
狭小地の場合、隣地境界から50センチ離れていない新築戸建ては多く存在します。
民法 第234条に建物を築造するには、境界線から50センチメートル以上の距離を保たなければならない。というのがあります。基本的に土地を仕入れをするときは、サイディングの厚みを考慮して隣地境界から0.6m以上離して、間取りが入いるかどうかで判断します。このあたりの基準は、飯田グループと同じです。
ファースト住建の規格は900mmなので、3間(ケン)の間口の建物を建築する場合、間口(まぐち)は、6.6m以上必要となります。飯田グループは、910mmです。
中小の業者の場合、隣地境界から50センチない物件でも、おかまいなしに土地の仕入れは行います。 建築基準法上では、規定がなく隣地境界から50センチなくても建築確認は、問題ないためです。
また、境界については、境界鋲の復旧は行いますが、確定測量は、1宅地の場合は行いません。
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決算期は一番の値引きのチャンス?!ファースト住建の決算はいつ?
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飯田グループでは2013年、飯田産業、アーネストワン、一建設、東栄住宅、タクトホーム、アイディホーム の6社は、経営統合にともなって、各社バラバラだった決算期を毎年3月に、統一しました。
飯田グループでは3月31日が決算締め日です。
ファースト住建は、飯田グループではありませんので、決算期は3月ではありません。毎年10月となります。上場企業なので、半期決算も重要なので、4月も意識しておく必要があります。
新築一戸建て(建売住宅)の販売を専門とするパワービルダーにとって、値下げして期内で売りきることは目標達成のために重要です。
色々な施策を実行しながら、期内に回収できるように動いていきます。決算期が3月なので、施策を打ち始めるのが、12月半ばから、春のシーズン(1月~3月)に向けて値下げの動きが目立ち始めます。
ポイントは、契約から決済まで、ローンの段取りを行うと、3週間から4週間(1ヶ月)くらいは、かかってしまいます。そのため、毎年10月の1週目には、値下げの動きが止まります。
10月の決算前に売り上げが十分足りている時があります。そのときは、値段交渉はしずらくなります。
営業所での売り上げが足りない状況でも会社全体の売り上げが足りている場合、値段交渉は積極的ではなくなります。上からストップがかかります。
ファースト住建では決算期値段を下げたりしますが、決算が終わると値段を上げる物件がでてきたりします。
ファースト住建の決算時期の値下げと値上げ
ファースト住建は、決算期だからといって飯田グループのような価格の下げ方はしません。しかし、決算の2・3ヶ月前には値下げの間隔が、短くなります。また、値下げ幅(価格改定)が大きくなっています。そして現場によっては、決算期が終われば、下げた物件の値段をもとの金額に値上げして販売していくことがあります。
決算期は、値下げするペースと一度の値下げ額がアップしている可能性があるため、常に値段の動きを注視しておかなければいけません。
多くの場合、月曜日もしくは火曜日あたりに値下げになることが多いです。仲介会社の広告活動のことを考えて動いているためです。仲介会社が、週末の土日に折り込み広告をする場合の締め切りを意識しています。また、当社では、対応エリアの中では、価格変更が行われた場合、自動送信で、お知らせさせていただいております。
ファースト住建では、”値引き枠”を営業担当が持っています。その枠の中であれば、返事は早いです。ただ、価格が下がり切った現場では、値段交渉そのものが厳しいことが一般的です。
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決算期の値引きの注意点!引き渡しを期日に間に合わせるのは絶対条件
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ファースト住建は、値段交渉をしぶる傾向がありますが、そもそも決算期に交渉するに当たって最低条件があります。
決算期の値引き交渉での注意点として、引き渡しつまり決済を10月末日までにしなければいけないという点です。あくまで、決済(お金の精算)を間に合わせなければいけません。仮に、ローンをつかわない、現金で購入予定のお客様であれば、分譲会社の売り上げ目標が足りていないのであれば、10月末ギリギリまで、契約すれば決算期のメリットを受けるのに間に合うことになります。
値引き交渉のポイントは、10月末日までに決済(引き渡し)を絶対に完了させるということです。
つまり10月末までに契約しただけでは好条件での契約はできません。住宅ローンを利用する場合はおよそ3週間~1か月かかります。ファースト住建にお金(残代金)を支払ってカギの引き渡しを受けるまでを10月末日までに完了しなければなりません。
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値段改定直後の物件の値段交渉は厳しい
ファースト住建では、完成してから、1引き合いを見ながら行います。現場によっては、3ヶ月~4ヶ月価格改定されていない現場もあったりします。決まった規則性はないのですが、引き合いの状況次第ともいえます。
価格改定後、直後で時間が経っていない場合、値段交渉はきびしいので、いつ価格改定されたのかを把握しているかどうかは、値段交渉する上で、非常に重要です。
また、下がり切った物件の値段交渉も同じく厳しいことが多いです。利幅が少ない状態で、土地を仕入れていることが多く、平均的には、売り出し価格から2回目くらいの値段改定で底値になります。
全体的に値段交渉が厳しい理由として販管費を固定の金額で、事業計画していることも影響しているのではないかと個人的には考えています。
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ファースト住建は網戸が標準装備
基本的に、飯田グループの特徴として、網戸がオプションになっています。しかし、ファースト住建では網戸は、標準装備となっています。
カーテンレールやテレビアンテナについては、ファースト住建に限らず多くの建売住宅では、ついていないことが普通です。
また、ファースト住建は、外構費用や建築確認申請費用、水道市納金等は、コミコミ価格となっています。中小の業者では、建売住宅でも、外構費用100万円別途とかにしているケースはよくありますが、ファースト住建ではコミコミ価格になります。
値引きを受けるか決めるのは分譲会社!
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ファースト住建は、飯田グループのビジネスモデルと同じで、企画に特化して、販売の営業マンを抱えずに物件を販売しています。 そのため、値段交渉は、その間に入る仲介会社の営業マンが代理で行うことになります。
よく仲介会社の営業マンが、100万円値段交渉できるとか200万円値段交渉できますとか適当なことをいう営業マンも少なからずいますが、値引きするかしないかを決めるのは、仲介の営業マンではなく、分譲会社が決めることです。
「値下げをするタイミング」や「値段交渉に応じるかどうか」は、引き合いや利益率等を考慮して分譲会社が判断することになります。決して、仲介の営業マンが決めることではありません。
ただ、現場担当者にあたりをつけ、どれくらいのさじ加減であれば、可能なのか探ることは大切です。いい条件で契約するためには、可能性を追求していくことが大切です。
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ファースト住建の値引き交渉は少なくとも完成後半年以降?
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基本的に、飯田グループの建売住宅が、完成後半年、残っている物件はかなり少ないです。完成後、3か月後、4か月後くらいまでに多くの物件が、成約しています。
なぜなら、完成後、段階的に強制的に値段を下げているからです。つまり、3か月経過すると、相場から見ると割安な価格になっています。しかし、ファースト住建では、そこまでのスピード感は全くありません。かなりゆっくりと価格改定を行います。完成から半年は経過しないとエンジンがかかっていない現場が多いです。
必ず、おさえてほしいことは、売り出しの販売価格つまり初期価格です。これを知らないと値段交渉のピントがズレる可能性があります。次に知っておくべきは、いついくら下がっているのかということです。このあたりを知っている状態で値段交渉するのとしないとでは、さじ加減の入れ方に大きく影響し、知っていると一歩踏み込んだ商談が可能になります。
値引きのタイミングを見極めた上で交渉をすることが大切です。
当社のHPでは、飯田グループも含めて、パワービルダーの売り出し価格や価格変更の推移を記載しているのでご参考にしていただければと思います。
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