マンションは築15年も経っているのに何故こんなに高いの?高値が続く理由といつまで続く?
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「マンションは15年も経っているのに何故こんなに高いの?これなら新築マンションの方がいいのか?」といろいろ考えてしまいます。結論として、同じ条件であれば、新築マンションより中古マンションの方が安く購入できます。値段だけでなく立地条件と物件特有の格差を織り込んで、比較検討する必要があります。また、新築分譲時の値段も知っていると、新築時より値上がりしていると、損な気分になったり、中古マンションは高いと勘違いしてしまいます。少しでもお得に購入するために、探しているエリアの新築と中古の比較・同年代の中古同士の比較から割高なのかと割安なのか、いくらくらいが適正でいくらなら手を出してもいいのか等結論を正しく自分で導くための現在のマンション市場について解説していきます。
新築より中古マンションは高いのか?中古と新築どちらを選ぶ?
「15年も経っているのに何故こんなに高いのか?これなら新築の方がいいのか?」と中古か新築か迷うことがあります。基本的に条件が同じなら、中古マンションより安く価値ある新築マンションは存在しません。条件が同じなら新築マンションの方が高くなります。中古の値段と新築の値段は連動して動いていきます。新築の値段が上がると中古の値段もつられて高くなっていきます。その新築価格が2023年の頃から2倍近く値段が上がっています。そのため、そのころ新築として分譲された中古マンションは、昔の分譲価格より高くなっています。だから中古は高いと勘違いしがちです。結論からいうと、値段だけで考えると、新築より築15年の中古マンションの方が安く購入することができます。
まず、マンションの資産価値としてほぼ立地で決まるといっても過言ではありません。それくらいマンションを検討している方は、立地条件をマンションに求めています。戸建てとは、求めるものが違います。
中古マンションと新築マンションを比較するときは、単純に値段だけで比較するのではなく、立地条件と物件特有の格差を織り込んで、比較検討しないと意味がありません。いい土地がどんどん少なくなっているので全体的に、再開発の物件を除くと立地的に中古マンションの方が優れている立地に建てられている確率が高い可能性があります。エリアや立地のランクを落とした新築と立地のいい中古マンションの値段をみて、中古が単純に高いと考えてしまうと、正しい判断ができていないことになります。
そもそも中古マンションは、近隣物件との値段のバランスにおいて成約していきます。需要が強いエリアなのか、弱いエリアなのかも重要です。例えば、大規模の新築マンションの供給があるときは、中古マンションは、売れなくなります。その分、より大きく値段差をつけて販売する必要があります。いつもより値下げしないと売れないことが経験上よくあります。逆に、新築マンションの供給がしばらくない時は、いつもより強気の金額で販売しても、中古マンションが売れてしまいます。また、年代の近い中古マンションの供給が多く、市場に売り出されていて競合が多い場合、売りづらくなります。
そのため、中古マンションを購入する場合、近隣の状況も加味した上で、割高なのか割安なのかを判断しなければいけません。
そもそも、学校区を限定して探す場合、新築マンションを検討したくても、希望のエリアで何年も供給されていないエリアであることはよくあり、その場合、中古マンションに絞り込んで探すしかありません。その場合、競合する中古マンションの供給が多いか少ないかが値段に影響してきます。
また、学校区は関係ないという方の場合、広いエリアで検討できるので、新築マンションと比較検討することができます。その場合、中古と新築の単純な値段だけをみて、判断するのではなくエリア性や立地条件も加味して比較していく必要があります。エリア性が劣るところは、新築であっても値段も当然安くなります。安いには安いなりの理由があります。
また、中古マンションで購入を検討している場合、中古では売り手が売り急いでいるのかどうか等売り手の売却理由によっても値段が変わってくるため、成約事例で判断する場合、そのあたりの事情も加味して判断していく必要があります。
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マンションの高値が続く理由とは
分譲価格があまりにも値上がりしているため、分譲時の値段より高くなっているマンションが多く存在します。かといって、分譲時の値段より高いから必ずしも損というわけではありません。
そもそも新築マンションと中古マンションでは値段の成り立ちが違い、新築マンションは、積算価格になりますが、中古マンションは需要と供給のバランスによって相場が形成され価格が決まっていきます。つまり、人気のあるマンションは高く売れますが、人気がなく売れなければ、値段を下げて売るしかありません。
新築と中古マンションの大きな違いは、中古の場合は、実力つまり需要と供給のバランスがもろに反映されます。新築時それほど値段差がなかったマンションであっても中古になると大きな値段差が付く可能性があります。安易に少し割安だからという理由だけで購入していると、売却時大きく損をする可能性があります。新築時には、新築プレミアがのった金額でも売れますが、中古では売れないからです。
また、戸建てとの大きな違いは、マンションは、投機的な買いも入るということです。投機的な買いがマンション価格をつり上げている側面もあります。投機的な買いは、新築より中古マンションの方が、入りやすい傾向もあります。また、新築マンションの値段が上がれば、中古マンションの値段も上がり、連動して値段は動いていきます。2013年からマンションの分譲価格が上昇し続けているので、中古マンションもそれにつられて連動して高騰しています。2018年・2019年頃には、2013年頃の1.5倍くらいの価格になっていたので、もうそろそろ下落トレンドに入るのではと、このころから買取再販業者も慎重になっていましたが、2023年まで上昇トレンドが続きました。
中古マンションを購入するとき、新築時のマンション価格は特に気になるところです。2024年現在、2013年ごろからのマンション価格の高騰で、値上がり前の1.9倍・2倍くらいになっています。エリアによっては、坪単価で3倍くらいになっています。逆に、新築戸建ては、1.2倍くらいしか高騰しておらずコロナ以降、木材等資材の高騰で建築費は高騰していますが、マンションと比較するとまだまだ割安感を感じます。
そのため、どのマンションも価格が値上がりしていますが、その中でほとんど値上がりしていないマンションも存在します。2極化・3極化がより一層進んでいます。
どんなものでも同じでプレミアがあり希少性が高くなれば、その価格は高騰していきます。プレミアのある立地の場合、投機的な買いも入りやすくなるため、高騰しやすい傾向があります。
中古マンション購入時はどれくらいお得に購入したのか自分を納得させるために「新築分譲時の価格はいくらだったのか?」ということを知りたくなります。
どうしても新築の分譲価格が気になる方は、新築マンションを選択するしかありません。
しかし、大切なのは、現在の相場を的確につかむことであり、現在の相場から考えてお得なのかを判断することが大切になります。2024年現在、人気マンションであれば築年数が10年以内で、新築時より値段が下がっている物件は存在しないくらい新築分譲価格が値上がりしています。その当時の新築価格が安すぎたため高値で売れます。
なぜなら、2013年頃から新築分譲価格が上がり続けているためです。中古も連動して値段が釣り上がっています。とはいえ、その当時の金利水準は高くようやく変動金利で1%を切ったレベルでした。現在と金利を比較すると圧倒的に高い金利でした。
2024年現在新築マンションは、まだまだ好調を維持しています。今後もマンション価格はしばらく高値が続くと思われます。大きな理由は2つあります。
1つめは、資材の高騰・人件費の高騰が続いていくのは確実ということです。
2つめは、昔と比較して新築マンションの供給が極端に少なくなっていて、供給数をデベロッパーが絞り込んでいるためです。つまり、資材の高騰は戸建てよりマンションの方が激しく、駅から離れたマンションとしては立地の悪いところであれば、新築戸建てに価格バランスで負けるため、立地のいいところに絞り込んで新築マンションが供給されているためです。しかし、いい立地での新築マンションの供給がどんどん少なくなっているので、微妙なロケーションの新築マンションは注意が必要です。2000年代のころのマンションは、大手企業の社宅等売却されて、マンションに建て変わったように立地がいいところの分譲が多かった印象ですが、年々立地的に土地の仕入れに苦労しているなという印象が強くなっています。
また、購入者の購買力は基本的にまだまだ維持されていく可能性が高いです。年々、共働き世帯が多くなっており、ほとんどの方は共働きをしている印象があります。働き方改革や少子化対策による労働環境の整備が進めば、今後、共働きを選択する世帯が減少することは想定しにくい状況です。そのため、ペアローンでなんとか届く限り、高価格帯でも購入できる層がなんとかついてこれると見込まれています。
また、金融緩和が継続されているのも購買力に影響を与えています。金利の動向も注視しておく必要があります。住宅ローンを利用してマンションを購入するときには、金利によって、借入可能額に大きく影響します。現状ではまだ低金利が続いていることから、パワーカップルがペアローンを利用して多額のローンを組みやすい環境となっています。
理由その1:地価や建築費・人件費の下落は考えにくい
都心部を中心に立地のいいところは、まだまだ地価の上昇トレンドが続くことが見込まれています。
また、建築費に関しても、人件費・資材・物流コストの上昇などにより、建築資材が従来の価格水準に戻ることは考えにくい状況です。建築関係の人手不足も年々、深刻になっており人件費の面からも、建設費の高止まりは続くとみられています。
また、資材の高騰・人件費だけでなく土地の仕入れ値も上がっていることも価格の高騰に影響を与えています。 マンションデベロッパーは、土地を購入する時、売れる金額から逆算して、土地を仕入れていきます。いい土地は、ホテル需要やオフィス需要との競合になるので、仕入れ値が上昇しがちです。
理由その2:供給の絞り込み・大手デベロッパー中心の状況
資金力のない中小のデベロッパーは、リーマンショックで倒産しています。現在、新築マンションを分譲しているほとんどは大手デベロッパーで、財務的な心配はなく、値引きして売り切ろうという動きは全くありません。リーマンショックの時にあったような値引きは現在聞くことが一切ありません。この状況は当面変わることは考えにくく、財務的な心配のない大手のデベロッパー主導で新築マンションの価格がコントロールされていくと予想されます。また、立地のいいところに絞り込んで分譲していて、供給数が絞り込まれ、高付加価値・好立地のマンションが増えると、必然的に新築価格が高値になります。
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安く分譲されたマンションは新築時より高く売れる
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そもそも新築マンションの値段と中古マンションの値段は連動して動いていきます。新築が無理なら築浅、築浅が無理なら、申し少し築年数が経過したマンションで妥協するといったように価格バランスが形成されます。タイミング的に、安く分譲されていた頃に購入した方はラッキーです。たまたま購入したタイミングがよかったともいえます。2013年当時、私自身、ここまで値段が上がるとは、夢にも思いませんでした。新築マンションの相場が上がり続けているので、中古マンションの相場もつられて相場が上がり続けています。
リーマンショック後に土地が仕入れされて分譲された2010年~2012年頃までの分譲価格で購入した方は一番お得なタイミングで購入できたといえます。2013年以降徐々に値段が上がっていますが、築15年以内のマンションでは分譲時の値段より高く売れることが当たり前のように多く存在します。築20年も経っていてもいい金額で売れていきます。一方、2極化も進んでおり、10数年前と比較してほとんど値段が上がっていない物件も存在します。
リーマンショック後に土地が仕入れされて分譲された2012年頃までの新築分譲マンションは、価格がそもそも安すぎました。
2007年、2008年のミニバブルの時も新築の値段より高く売れる現象が起きていました。2000年~2005年くらいに建築された人気マンションが、2007年~2008年頃、分譲時の値段より高い値段で取引されていました。現在は、ミニバブルのときよりも突き抜けて高騰しています。そのため、築20年のマンションでも分譲時の値段より物件によっては高く売れるという現象が起こっています。
海外の不動産価格と比較すると日本の不動産はまだまだ安値にあります。マンションの価値の8割~9割は、立地で決まります。価格の2極化・3局化がますます進むと予想されます。
マンションの値上がりはいつまで続く?今後の見通し
少しでもお得に購入・少しでも高くマンションを売るためには、価格の見通しをつけ、適切なタイミングでマンションを購入・売却する必要があります。中古マンションの価格は、新築マンションの価格に連動するので新築マンションの動きを注視して見ていく必要があります。
マンションは、土地を仕入れて、完成するまでタイムラグがあります。完成する1年~2年以上前からモデルルームを作り販売していきます。つまり2年後の物件はもうすでに、土地を仕入れしていることになります。その土地仕入れの金額が、販売価格に反映されることになります。そのため、数年は、このまま高値が維持されることが見込まれます。
新築マンションは、出口の金額を見極めて、逆算して土地の仕入れを行います。価格は世界情勢や国内の景気、需要と供給のバランスといった影響を受けて、価格調整されていきます。建築コストは高止まり、立地のいいところに絞り込み供給数が絞り込まれる動きは、しばらく続いていくと考えられます。
中古マンションは、新築より、需要と供給のバランスの影響をもろに受けるので、中古主導で値段が若干動いていく可能性もあると思います。
コロナ禍以降、リモートワーク需要も一因になり、一次取得層の住み替え需要が広がったことによりマンションだけでなく、戸建も上昇基調になっていましたが、戸建は2022年終わり頃から調整局面に入り、2023年春以降すでに調整局面から下落トレンドに入りつつありました。新築戸建ては、マンションと違い、土地仕入れから回収までの回転が早いため、マーケットの動きがダイレクトに伝わりやすい傾向があります。そういった意味ではマンションは、表面的には堅調に推移しているように見えますが、確実に調整局面に入りつつあると考えています。 中古については在庫が、あまりにも増えすぎている印象をもっています。
今後、建築コストや職人不足による人件費の高騰は、確実に続くと考えられるので新築マンションの価格がしばらく下がる可能性が低く、調整局面でマーケットに反応して中古マンション価格が多少下がったとしてもある程度で高止まる可能性は十分にあると予想しています。
マンション価格に影響を与える別の要因(変数)は、主に2つ考えられます。今後の金融緩和政策の動向による変動金利がどれくらい上がるのかと海外投資家からの資金の流入がどれくらいになるのかが気になるところです。2つの動きに注視しながら買い時、売り時を考えていく必要があります。
今後の金融緩和政策による変動金利上昇の影響
マンション価格が上昇し始めた2013年は、アベノミクスの経済政策が始まり、低金利政策が始まったタイミングです。金利が下がれば、借入金額を増やすことができるので、値段が上がる圧力が強くなります。そのころから、コンクリートの値段上昇があり、資材高騰が続き徐々に低金利と資材高騰が進むにつれ値段が高騰していきました。
2024年4月現在では、ほどんどの方が利用している変動金利はまだ低い金利に抑えられています。しかし2024年後半は金利の若干の上昇が懸念されています。
一般的に、固定金利と変動金利は成り立ちが違います。固定金利は、すでに上昇しており長期金利が上がると住宅ローンの固定金利が上昇します。短期金利が上昇すると住宅ローンの変動金利が上昇します。
住宅ローン利用者のほとんどは変動金利を利用していますので、変動金利がどう動くかで、今後マンション価格に直結することになります。
海外投資家等による投機的な動きがいつまで続くか
戸建てと違って、マンションは、投機的な買いが入ります。マンション価格上昇の要因の1つと考えられる海外投資家の資本流入がいつまで続くのかもマンション価格に大きな影響を与えます。
円安の状況は海外投資家にとってかなり有利な状況です。まだまだ円安は続くと予想していますが、円高に転じれば日本の不動産への資金流入は減っていくことになります。とはいえ、海外投資家からの資金流入は、プレミアのある立地に限定されています。
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