新築一戸建て建売住宅の断熱性能は?グラスウールって大丈夫?コストを抑えて断熱する方法とは?
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建売住宅の断熱性能は?グラスウールを使うの!?
断熱材は、大きく考えると、コスパのいい繊維系断熱材と高いが性能がいい発泡系断熱材があり、繊維系では厚さも重要で、厚さ40mm前後以上が望ましいとされます。
どんな断熱をどれくらいの厚みで使っているのかを確認したいところです。
断熱材とは、その名の通り熱が伝わるのを断つ(さえぎる)ための資材のことです。
この熱が伝わる度合いのことを「熱伝導率」と呼び、熱伝導率が低いほど断熱性が高いと言えます。
断熱材の隙間が多い場合や、断熱材が固定されていない場合も問題になります。プロにみてもらうことも選択肢の一つです。
断熱材は、建物が完成してしまうと、壁や床下、天井の内部に隠れてしまうので、確認しずらくなります。理想をいうと、建築中も確認した方がいいのですが、現実問題とするとそこまで時間と労力をかけるのが難しいところはあります。。
大手建売で、使われているのは、グラスウールが多いです。
結論をいいますと、グラスウールでも施工精度に問題がなければ、断熱効果はいいということです。
普通のグラスウールと高性能グラスウールの比較
高性能グラスウール16Kgと普通の24Kgが同じくらいの性能で、同じくらいの価格です。
断熱材(鉱物系)グラスウールやロックウールの特徴
断熱材にはたくさんの種類があります。代表的な断熱材の種類くらいは知っておきたいところです。
「グラスウール」は、ガラスなどを繊維状に加工した断熱材です。繊維糸が細いほど優れた断熱性能があります。
鉱物系の中でも価格がもっとも安いことや、ガラス繊維のため防火性が高いこともあり、代表的な断熱材です。また、シロアリなどの害虫被害に強いのも特徴の1つです。
デメリットは防湿性が低いこと、つまり水分を吸収してしまうことです。
水を含むと重さでつぶれて、壁の上部にスキマができ、断熱性が下がってしまいます。
最近では防湿性を補うために、素材を袋につめた状態で使う工法も出てきています。
「ロックウール」は、玄武岩などを高温で 溶かして 加工して繊維状にして作られています。
鉄鋼スラグを使っているものは、スラグウールとも呼ばれます。 断熱性だけでなく、耐熱性・撥水性・耐久性・防音性にも優れているため、床・壁・天井など広範囲に使われる断熱材です。
最大の特徴は熱に強いことで、高い断熱性を確保しつつ火事に強い家にすることができますが、湿気に弱いです。
グラスウールのメリットまとめ
不燃性(燃えにくい!)・耐熱性・防火性
グラスウールは不燃のガラスを主原料としている為、燃えにくい素材です。
そのため火災時にも燃えにくく、発煙や有毒ガスがほとんど発生しない特徴があります。
防音性(吸音性)
グラスウールは内部の空気層により断熱性の他、吸音性にもあるため、内壁に使用すると室内の生活音の軽減効果があります。
耐久性
しっかりとした施工を施せば無機質のガラス繊維なので熱や薬品に対する耐久性があります。経年劣化はほとんどありませんが施工技術が大変難しい断熱材です。
シロアリ被害に強い
グラスウールはシロアリの食害をほとんどうけません。
※断熱性能の高い硬質ウレタンフォームは食害を受けます。
経済性
硬質ウレタン、ポリスチレン、ポリエチレン断熱材に比べ、安いです。
発がん性が低い
IARC(国際がん研究機関)による発がん性区分は
グループ3で、ナイロンや紅茶などと同等ランクに区分されます。
環境性
リサイクルのガラス等を利用して製造されています。
大手建売分譲会社の仕様書(参考)ですが、場所によって利用する断熱材が違っています。
断熱材(自然系)セルロースファイバーやウールの特徴
セルロースファイバーは、古新聞などの古紙をリサイクルして作られた繊維素材です。
断熱シートとしての機能はもちろん、防音・防火・防虫など多くの効果を発揮します。
さらに、鉱物系の素材にはない防湿性にも優れています。価格もそれほど高くないため、そこそこ普及しています。
デメリットは、施工の難易度が高いことです。
ウールの原料は羊毛です。
衣服の素材としてもよく使われていて、ウールで作られたセーターやマフラーはよくあると思います。
ウールの断熱性の高さを衣服が証明しています。
また、ウールには「調湿性」と呼ばれる湿度を調節する機能もあります。
断熱材(石油系)ポリスチレンフォームなどの特徴
「ビーズ法ポリスチレンフォーム」は、ポリスチレン樹脂に発泡剤と難燃剤を加え、ビーズ状にしたものを蒸気で発泡させた断熱材です。1つ1つの粒に気泡を持ち、水を通しにくい性質を持ちます。また、耐久性があり、施工が容易で価格が安いのも特徴です。
「発泡スチロール」をボードの状態にしたもので、ポリスチレン樹脂をビーズ状にしたものの形を整えて断熱材としています。
この資材は水をはじき、軽く、衝撃に耐性があります。
また、小さなビーズの中に空気が閉じ込められていることから、「熱を通しにくい」という性質も持ち合わせています。
「押し出しポリスチレンフォーム」は、ポリスチレン樹脂・難燃剤・発泡剤を混ぜ合わせて連続発泡させる断熱材です。薄くても断熱効果が高く、水を吸水しにくい特徴があります。そのため、ボード状にして住宅の基礎工事で使われることも多い種類です。
「押出法」という名前は、製造過程において押出機という機械を使っていることに由来しています。
「硬質ウレタンフォーム」は、 ポリウレタン樹脂に発泡剤を加えて作っている断熱材です。 「自己接着性」という他の断熱材にはない特徴があります。この自己接着性により、コンクリート、合板、金属などに直接発泡して、接着性の高い断熱層を作れるのが特徴です。
クッションやスポンジなどにもよく使われていますので、日常生活でもなじみがある素材と言えます。
この素材は水を吸いやすいので、防湿性は他の素材と比べてやや劣りますが、断熱性や耐久性は優れています。
ただ、価格は高い部類に入りますので、コストと得られるメリットを考慮して、選ぶ必要があります。
「高発泡ポリエチレンフォーム」は独立気泡で発泡された断熱材で、柔軟性が高いため壁や柱の間にも入れやすい特徴があります。柔軟性の高さから、壁や床だけでなく、配管や屋根などに用いられることが多い断熱材です。
「フェノールフォーム」はフェノール樹脂・発泡剤・硬化剤ででき、「熱硬化性樹脂」という、熱に強く燃えにくい素材でできている断熱材です。
熱伝導率はほかの断熱材と比べても非常に低く、最高クラスの断熱性を誇る素材ですが価格が高いです。
また、シロアリに対して弱いことも難点の1つです。
「グラスウール」はコストパフォーマンスが高く、発泡系断熱材の「ビーズ法ポリスチレンフォーム」「フェノールフォーム」の価格の2分の1の価格です。コスパや施工のしやすさから建売で使われていることが多いです。
断熱工法には内断熱と外断熱があります。
内断熱はほとんどの建売やハウスメーカーで採用されている工法です。施工しやすくコストも安いので採用されています。日本では内断熱が一般的です。
外断熱は施工の手間がかかり、コストも高いので、メリットが見いだせずあまり採用されていません。壁の外や屋根で断熱する特殊な施工性があるため、施工費用も高額になります。しかし、性能面では外断熱が優れていると考えられています。
内断熱は気密・通気がしっかりとしていないと壁の内部で結露が発生してしまうのに対し、外断熱は躯体部分の結露の防止ができるメリットがあります。
■充填断熱(内断熱)
家の枠組みである柱や梁(はり)の間に断熱材を入れる工法。
もっとも一般的な断熱構造で、木造住宅において多く採用されています。
■外張り断熱(外断熱)
柱や梁の外側に断熱材を貼り付ける工法。
鉄骨造の住宅に多い断熱工法です。
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完了検査で確認する内容は、建物配置、間取り、斜線制限などの建築確認申請どおりの建物が完成したかのチェックだけです。
実は、新築一戸建の完了検査では、床下や天井裏のチェックがありません。
断熱は、施工がきっちりされているかも重要です。引き渡し(決済前)にほとんどの建売業者は立会を行い、不具合等を、一緒に確認していきます。 引渡し後に発見された傷、汚れ、隙間の類は、有償修理になる事が多いので、引渡前に気になる方は、専門家のチェックが必須です。
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新築一戸建は、現場監督の経験値や職人の腕やモラルにより品質に大きく差がつき、品質の良い「アタリの建物」と品質の悪い「ハズレの建物」が存在することを覚えておきましょう!
多棟現場では、1号棟と2号棟では、大工や職人は違います。確率は低いですが、当たりはずれは、経験上あると思います。1号棟は、品質に問題がないアタリの建物でも、2号棟は、品質が悪いハズレの建物ということもあります。 どうしても気になる方は、インスペクションを入れた方が、安心できます。
完成物件を契約する時に、できれば、契約前にインスペクションを入れたいところですが、売れ筋物件の場合は特に、1番手をとり物件を押さえることが大切になってきます。インスペクションをして問題なくても、2番手になれば契約することができません。つまり、購入することができません。インスペクションにかけた費用が全く無駄になってしまいます。
完成後に目視で確認できない箇所の断熱材の施工状況については、内部の温度変化を調べることによって確認する「赤外線サーモグラフィー」使った温度測定方法があります。
床下や天井部分については、それぞれの点検口があるので、必ず覗いてみてください。天井部分の点検口は、2階のクローゼットの上の方にあるので、脚立が必要になります。覗いてみても見える範囲というのは限られていますが、一応確認しておいた方がいいと思います。
「省エネ基準」の 断熱等級4 とは
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大手建売住宅では、省エネ等級4を標準にして、アピールポイントにしているところがあります。
断熱等級4が「省エネ基準」としては一応、最高ランクですが、実は世界標準でみるとそうではないという点も、頭の片隅においておきましょう!
断熱等級4というは、事実上、それほどすごいレベルの断熱性能というわけではありません。
温暖化の影響による、今までにない暑さをしのぐため、より快適で過ごせる住宅の建築のレベルを求めるのであれば、 更に上のランクが必要です。どこまで求めるかはコストパフォ-マンスとの相談になります。
大手建売会社で「断熱基準4、最高ランクです!」との宣伝はよく見かけます。
断熱基準4は「長期優良住宅」の認定基準にもなっているためまどわされることがあると思います。
実は 断熱基準4 は、壁・床に90mm~180mmのグラスウールで窓をアルミ樹脂サッシでクリアできるレベルだそうです。
等級4 = 平成25年・改正省エネ基準
等級3 = 平成4年・新省エネ基準 1992年の基準
等級2 = 昭和55年・旧省エネ基準 1980年の基準
等級1 = それ以下
下記数値が断熱性を考えるうえで重要な数値になります。
断熱性能を示すのはUa値
気密性能を示すのはC値
コストを抑えて断熱する方法とは
内断熱より、外断熱の方が、断熱性能は高くなり、更に内断熱と外断熱をダブルで施工すると断熱性能は高くなりますが更にコストが上がります。内断熱と比較すると、300万円から400万円コストが上がります。光熱費がよくなるとはいえ元を取るのに何年かかるのかと考えた場合、内窓を施工することにより断熱性能を上げることができます。
建物の中で熱気や冷気が出入りするのは、屋根からは5%、換気扇や外壁からは15%、床からは7%くらいと言われていますが、ほとんどは窓からで、夏は70%、冬は50~60%くらいの熱が入ったり出ていったりしています。
室内に温度の高い部分と低い部分があると、高い温度は低い温度のほうへ移動していく性質があります。
だから、暖房をしていても室内の暖かい空気は、冷たい窓のほうへどんどん流れていき、窓から暖気が逃げていきます。逃げていく暖かい空気のほとんどは窓から逃げていきます。だから、一番断熱に弱い窓を補強することにより、大きな断熱効果を生むことができます。
既存の窓の内側に、新たに窓を設置する方法で、施工も簡単に済みコストパフォ-マンスが高いです。
内窓は、断熱効果だけでなく、防音や防犯対策にもメリットがあります。
内窓は1か所 数万円からリフオームすることができます。
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