住宅ローンの「金利優遇制度」の落とし穴!金利優遇の条件とは?当初優遇タイプの落とし穴とは?

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住宅ローンの「金利優遇制度」の落とし穴!金利優遇の条件とは?当初優遇タイプの落とし穴とは?

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そもそも優遇金利とは?金利優遇の条件とは?

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優遇金利とは、「優遇」される金利のことで、「店頭金利(基準金利)」からこの優遇金利を差し引かれ、銀行のHPでアピールされている金利になります。だから、仮に適用金利(実行金利)が0475%とすると、都銀であれば、店頭金利2.475%で、優遇金利が-2%だとすれば、0.475%の金利で貸し出しされることになります。優遇金利は金融機関によって異なると同時に、お客様の勤務先や勤続年数、返済比率等の属性によって貸出金利が違ってきます。実際に住宅ローンを利用する時には店頭金利ではなく、優遇金利を差し引いた金利が適用され、貸し出しされるということです。各金融機関のホームページなどで優遇金利の数値に幅があるのは、審査によって金利が違うことを意味します。

適用金利(実行金利)基準金利(店頭金)-引き下げ幅(優遇金利)

各金融機関がアピールしているのは、あくまで最高の優遇が可能な場合の金利であって、必ずその金利で貸し出されると言うことではありません。

基本的に優遇金利の条件の軸になるのは、 お客様の勤務先や勤続年数、返済比率等の属性 によって、優遇幅が決まりますが、プラス給与振り込みしてくださいとか、銀行の指定のクレジットカードに加入が条件になりますとかいわれます。しかし、どの金融機関も昔のように給与振り込み絶対条件とかではなくなっています。

店頭金利と実行金利の違い

優遇金利を理解するためには、「店頭金利(基準金利)」と「実行金利」が存在することを理解しなければいけません。

店頭金利とは

この店頭金利がいくらなのかということは、非常に重要です。金融機関によって店頭金利は違います。店頭金利とは、各金融機関が自由に決めることができ、「基準金利」「店頭表示金利」とも言われたりします。店頭金利は、市場動向によって決定され、大雑把なイメージだと景気が良くなれば高く、悪くなれば低く設定されます。
店頭金利は変動金利型の場合、「短期プライムレート」(銀行が短期の貸し出しを行う際の最優遇貸出金利。)をもとにそれぞれの金融機関が独自に設定します。 優遇金利はあくまで「割引価格」です。

基準金利は、定価のようなものです。短期プライムレートに1%程度上乗せした金利が基準金利であることが多いです。

大切なことは、 店頭金利や基準金利からの金利の引き下げ幅が大きいか小さいかは重要ではないということです。

店頭金利は、2.475%の場合もあれば、2.675%の場合もあったりします。金融機関によって違います。

実行金利(適用金利)とは

実際の貸出金利が、実行金利です。つまり、店頭金利から優遇金利が差し引かれた実際の金利のことです。この金利がいくらになるのかが重要です。変動金利を借りた場合、優遇幅(引き下げ幅)が35年間ずっと同じ場合、基準金利が上がれば、実際の金利が上昇し、下がれば上昇することになります。

住宅ローンの「金利優遇制度」の落とし穴がある


住宅ローンを利用している人のほとんどが金融機関の優遇金利制度を利用していますが、大きな落とし穴があります。
新型コロナウイルスの感染拡大で収入がダウン、住宅ローンの返済が厳しくなったからといって、延滞をすると、1度でも延滞すると大変なことになる可能性があります。引き落とし口座にうっかり入金しわすれたという場合も、悲惨なことになります。単なる延滞ですまなくなります。


住宅ローンの契約つまり金消契約の時に、さらっと説明されているだけなので、記憶にないという方も多いかもしれませんが、非常に恐ろしいことをさらっと説明しています。住宅ローンの契約書には、「延滞が発生すると金利優遇が剥奪される」という内容のことが記載されています。
住宅ローンを利用している人は、基本的に優遇金利制度の適用を受けていて、店頭金利(基準金利)との差は2%くらいあることがあります。

つまり、1回でも延滞をすると、金利が、2.475%や2.675%に即なる可能性があるということです。

0.475%の支払いと、店頭金利2.475%の支払いの差額のシュミレーション

仮に4,000万円借り入れがある場合、

0.475%の場合、月々の支払いは、103,392円となります。

2.475%の場合、月々の支払いは、142,462円となります。

たった1回の延滞で、優遇金利が剥奪されると、悲惨なことになります。うっかりも許されません。


新型コロナウイルスの影響による収入減少で、住宅ローンの返済が厳しいという方は、苦しいから延滞しているのに、それに輪をかけて苦しくなると言う悪循環に陥ってしまう仕組みになっています。上記のようにただでさえ苦しいのに4万円近くも支払いが跳ね上がるとさらに払えなくなってしまいます。結局、残高不足になり住宅ローンの引き落しができずに延滞が発生すると、この優遇金利がなくなると、店頭金利になり、返済額が一気に増え、一度陥ると、抜け出すことができない状況になる恐ろしさがあります。
延滞が半年続くと、競売の準備が進んでいきます。7ヶ月か8ヶ月後には競売で夢のマイホームを確実に失います。そして、マイホームを失うだけでなく、住宅ローン返済だけが残ることになります。

苦しくて、延滞をしたのではなく、支払い口座にお金を入れ忘れて、延滞した場合も同じように優遇金利が剥奪されるので、本当に最悪です。それが、そのあとずっと高い金利を支払わなければいけなくなります。
たった1回の延滞で翌月から実施される金融機関は要注意です。

※金融機関によって1回だけで優遇金利が剥奪されるのか、2回で剥奪されるのかはそれぞれ基準は違いますので、借り入れをしようとしている金融機関に確認が必要です。

金融機関は、競売で資金回収を図ることをまず、考えるからこそ、物件の担保評価を審査の時にきっちりと審査していきます。

こういった意味ではフラット35は融通が利きます。

優遇金利には2種類ある!当初優遇タイプには落とし穴がある!

優遇金利の種類には2つあります。優遇金利には「当初優遇」「通期優遇」の2種類がありますが、当初優遇には、注意が必要です。期間終了後の金利に注意が必要です。

当初優遇とは

「当初引き下げプラン」などとも呼ばれる当初優遇では、決められた期間とそれ以降の優遇金利が違うタイプです。例えば当初3年固定を選んだ場合、「当初3年だけ2.1%優遇で、その後1.2%しか優遇がない」などです。通期での優遇金利と比べて、当初数年間の金利水準が、より低く設定されているのはいいのですが、当初優遇の期間が過ぎると、その後の金利の引き下げ幅が極端に悪くなります。

通期優遇とは

通期優遇では、借り入れ当初から完済まで優遇金利の幅は変わらず同じです。優遇幅は当初優遇より少なく設定されていますが、トータルで考えるのが大切で、早く繰り上げ返済して完済してしまわない限りは、こちらの方がお得になることが多いと思います。

住宅ローンの金利優遇制度の「当初優遇型」と「通期優遇型」どちらがお得なのか?


「当初優遇型」というのは、当初の一定期間の金利引き下げ幅を大きくして、目を引くためにつくった商品で、一定期間終了後には金利引き下げ幅が悪くなります。
一方、「通期優遇型」は、完済までの全期間にわたって、同じ金利引き下げ幅が適用されるので安心です。
当初優遇型を使うメリットとすると例えば、当初10年優遇型を選ぶとすると、特別金利が低くなる10年後、ある程度、繰り上げ返済を考えて、早い段階で、完済してしまおうと考えている場合にはメリットがあります。逆にそれ以外の方は、10年後金利が高くなって、支払いも高くなり、トータルで考えると損をすることになります。

例えば、三菱UFJ銀行の固定期間選択型の当初3年固定をみると、0.34%(2021年8月現在)となっています。変動金利の多くが、0.4%台、0.5%台が最優遇のケースが多いので、0.3%台の場合、目を引く金利です。

ポイントは、 4年目以降完済までの優遇金利です。4年目以降は、その時点の店頭表示金利より 年 -1.75 % となっています。例えば、4年後、変動金利を利用する場合、0.725%になることになります。

これが、通期優遇型の場合、 完済までその時点の店頭表示金利より年 -2.00 % となるので、0.475%が、最後まで続くことになります。

諸費用ローンを借りると、ほとんどの銀行は最優遇金利は厳しい!

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特に知っておかないといけないこととして、安易に諸費用ローンを利用すると、金利優遇幅が悪くなり、最優遇金利を利用できる確率が低くなると言うことです。それぞれの金融機関のホームページには、魅力的な金利が掲載されていますが、あくまで、一番条件のいい金利条件を獲得できた方のみが利用できる最優遇金利にすぎません。

金利の優遇幅は、貸し出しリスクによって違ってきます。銀行は、支払いが厳しくなった場合、担保にしている物件を競売でお金に換金することを考えています。諸費用ローンを組むと言うことは、担保以上に貸し出すことになるので、金融機関にとってリスクが高まります。

諸費用は、できる限り現金で出すことが理想です。

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