中古住宅購入時の「値引き」はできるのか?新築と違う交渉のコツと値段交渉の相場とは?

住宅購入のポイント

中古住宅購入時の「値引き」はできるのか?新築と違う交渉のコツと値段交渉の相場とは?

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中古住宅(中古マンション・中古戸建て等)の値引き交渉には、新築住宅の値段交渉と少し違うところがあります。中古住宅の値引きのコツや販売手法、タイミングについて不動産業界歴20年以上のプロが徹底解説していきます。

  1. 中古住宅(中古マンション・中古戸建)は値引きできるのか?
    1. 中古住宅の値引きはよくあること
  2. 新築住宅より中古住宅の方が値引き交渉している傾向がある
  3. 中古住宅は売出価格と成約価格が違うことが多い
  4. 中古住宅は値切りしろを意識して売り出されていることが多い
  5. 中古住宅の値段交渉ができるかは売主の売却理由が大きくかかわっている
  6. そもそも中古住宅の価格は誰が決めるの?相場はあってないようなもの!
  7. 値引き交渉のタイミングは?
    1. 1.値段交渉は買い付けと同時に行う
    2. 2.販売方法には、直球と変化球がある
  8. 値引き交渉ができる可能性のある物件とは
    1. 1.売り出してから長期間売れていない
    2. 2.相場で考えて値段が高すぎる
    3. 3.買い換えで物件の引き渡し日がかなり先になる
    4. 4.売主が売り急いでいる場合
  9. 値引き交渉が厳しい中古住宅の特徴
    1. 売れ筋の物件で引き合いが強い
    2. ローンの残債がかなり残っているが自己資金がない
    3. 売主が任意売却の場合
  10. 「値引き」するには「相場感」がないとピント外れな交渉になる!
  11. 値引き交渉はどれくらいが相場なのか?
  12. 大幅な値段交渉は逆効果になる可能性がある!
  13. 値引きの金額よりも大事なのは適正価格の見極め
  14. コロナ禍で、値段交渉はしやすいのか
  15. 中古の価格は近隣の新築価格の影響を強く受け、近隣の新築供給が多いと中古の相場は下がる

中古住宅(中古マンション・中古戸建)は値引きできるのか?

中古住宅の値引きはよくあること

中古住宅の売主と買主の間では「価格交渉」があることが多く、売り出しのタイミングでは、値切りしろをつけていることが多いです。

不動産取引では、金額が大きいため、ほんの10万円でも普通に考えると大きな金額です。不動産取引でどのように中古物件が成約して言っているのかを知っておくと少しの値段交渉でも、買主側は大きな金額のコスト削減が可能になります。

売主側としても、値引き交渉に応じた場合値引き分、損をした気分になるものの、いつまでも売れない可能性を考えると、今このタイミングで売ってしまおうと思って、踏ん切りが付きます。

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新築住宅より中古住宅の方が値引き交渉している傾向がある

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どちらかというと、中古物件(中古マンション・中古戸建)で値段交渉が成功するかどうかは、売主の事情によるところが大きく、交渉できないときは、本当にできないし、できるときはできるといったところです。

新築の場合は、利益率を重視する分譲会社では値段交渉が厳しい傾向があり、売り上げを追いかけている会社の方が値段交渉がしやすい傾向があります。しかし、どの分譲会社でも、売り出したばかりのタイミングでは、なかなか厳しいことが多いのが一般的です。

その点、中古物件は、売主が業者ではなく、一般の方でプロでないため、タイミングも重要ですが、売り出しのタイミングでも成功することがあります。

新築と中古の大きな違いは、交渉相手が業者か個人かの違いがあります。

中古住宅は売出価格と成約価格が違うことが多い

中古住宅(中古マンション・中古戸建)は売出価格と成約価格が違うことが多いのが新築と違う大きな特徴です。新築の場合、金額をあまり動かしません。

基本的に、中古住宅の売り出し価格は、売主が最終的に決断して決める内容ではありますが、仲介会社の提案した金額で売りに出すことが多いです。そのとき、最終的に、仲介会社は確実に売れる金額の提案と、売り出し価格の提案を行います。実際には、査定価格より少し高めの金額で売り出すことが多いです。

しかし、時間的に余裕がなくすぐにでも売り切りたいと思っている売主様は、最初から勝負できる金額で売り出します。

2種類の価格違いの解説
売出価格売主が一番最初に出した「売主の希望販売価格」のことで、あくまで希望の価格に過ぎません。
成約価格売主と買主の交渉により商談がまとまり「取引成立した価格」のことです。

その売り出し価格の最初は、買主が値引き交渉をしてくることを見越して、高めの売出価格を設定していることが多いため、売り出し価格はやや高めであることが一般的です。引き合いの状況をみて、価格を下げていくことが一般的です。

実際の経験則では、確実に売れると思われる金額を100とすると、110つまり10%くらいのせた金額であれば、確率は低いが売れることもあります。このあたりの範囲であれば、相場の範囲内ともいえます。売主様は、少しでも高く売りたいと思っているので、10%くらいのせた金額で売り出すことも多いです。10%のせが限界でしょう。それ以上になると、売り手にとってはほとんど引き合いが無くなり、売り時を逃すことになります。

売り出し価格は、2種類あります。売り出し価格を決めるのは売主様が決めます。最初から1ヶ月くらいで売れるつまりすぐに勝負できる金額で出すケースと、すぐに売れなくてもいいので、高めの希望の金額からスタートするケースがあります。

どちらかというと少し高めの金額からスタートすることが多いです。

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中古住宅は値切りしろを意識して売り出されていることが多い

中古住宅(中古マンション・中古戸建)の売り出し価格は、買主が値引き交渉をしてくることを見越して、値切りしろをつけていることが多いため、売り出し価格はやや高めであることが一般的です。初期の売り出し価格が高めになってしまう理由は、仲介会社どうしの売主の取り合いが一番の原因です。本来、もっと低い査定金額でも、高値で売り出してしまうには高値で査定した方が、媒介契約を任せてもらえる可能性が高いと査定依頼を受けた営業マンが考えるためです。結局、プロのいうことだからと信じ切りそのまま高値で売り出されます。

引き合いの状況をみて、価格を下げていくことが一般的です。 だから、相場をあまり理解せず初期の売り出し価格に飛びついてしまうと高づかみすることになります。

値段改定後、値段交渉する場合、初期価格からどれくらい下がっているのかは知っておいた方がいいでしょう!

しかし、一番注意すべきは、なかには相場と乖離して高い金額で売り出されている中古物件が存在します。このパターンは一括査定を利用して、相場と乖離する高値で査定され、高く売れると売主が勘違いしてしまっているケースです。実際には売れる確率は限りなく低いですが、あまり相場がわかっていない買い手の場合、手をだしてしまう可能性はゼロではありません。買い手とすると注意が必要です。

中古住宅の値段交渉ができるかは売主の売却理由が大きくかかわっている

中古住宅の値段交渉は、売主の売却理由が大きくかかわっています。例えば、買い換えの場合で、どうしても早く売らないといけない場合、値引きが可能になる可能性が高いです。

しかし、重要なポイントは、売却しようとしている物件のローンの残債が、販売価格より高いのか低いのかが重要なポイントになります。特に築年数が新しい物件ほど、ローンの残債は多く、住み替えしたくても住み替えできないということが起こります。

つまり、ローンの残債より高く売れないと、その穴を埋めるために自己資金が必要になります。実際には、売却となると売却にかかる仲介手数料等も発生するので、ローンの残債と同じくらいの金額で売却できたとしても、売却にかかる仲介手数料分等を現金で用意しなければいけません。

自己資金がまったくなく、住み替えローンも厳しいとなれば、値段を下げたくても下げれないという可能性もでてきます。

そもそも中古住宅の価格は誰が決めるの?相場はあってないようなもの!

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そもそも中古住宅の価格(売り出し価格)は誰が決めるのか?先述にも書いたように、最終的には、売主が決めることになります。仲介会社はあくまで、サポート役にすぎません。仲介会社が売り出し価格を決めることはありませんが、仲介会社の提案価格をもとに最終的に売主が決断します。

 中古住宅の場合、売主は不動産会社ではなく一般の個人であることがほとんどです。不動産会社はあくまでも売主と買主を「仲介」するだけにすぎませんが、仲介会社の相場より高い査定額を鵜呑みにする売主も多くいます。

売主様のいろんな「思惑」が含まれ、中古住宅の場合、相場はあってないようなものともいえます。中古住宅を購入する際の値引き額の大きさに惑わされず、購入することが大切で、その物件の実力を見極めることが大切です。適正価格を見極める目がなく、売り出されてすぐに飛びつくと、高づかみしてしまい数百万円の含み損が確定します。

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値引き交渉のタイミングは?

1.値段交渉は買い付けと同時に行う

値引き交渉のタイミングは、気持ちが固まり、この値段になれば絶対欲しいと思えるタイミングです。

購入の気持ちが固まっていないタイミングで、値段交渉はできません。書面で、署名捺印して、交渉しなければいけません。仲介会社が、買い手にかわって、売り手側の仲介会社の営業マンを通して交渉するため、属性的(勤務先・勤続年数・年収等)に問題なければいいのですが、住宅ローンが組めるかどうか不安な場合、探し始めのタイミングで、事前審査をかけてしまうことをお薦めします。

属性 (勤務先・勤続年数・年収等) が弱い場合、売り手側の仲介会社に先に住宅ローンを当たってくださいと必ずいわれます。業者によって、1番手の扱い方が違います。大阪エリアでは、ローンの事前審査の承認がなくても1番手として取り扱ってくれる仲介会社もあれば、ローンの事前審査がないと、買い付けを受け付けない業者もあります。先に、住宅ローンの事前審査を進めておくことは大切です。

2.販売方法には、直球と変化球がある

売り手が、早く売り切りたいと考えている場合、最初から勝負できる金額で販売をかけて行きます。そうでない場合、少し高めの金額からスタートして、引き合いの状況から判断しながら価格改定をしていく方法です。後者の販売方法が、比較的多く、値段交渉のタイミングとしては、販売期間は重要ですが、売り手の考えている金額が相場とズレがある場合、つまりガス抜きができていない状況の場合、売り出しの期間にかかわらず厳しい可能性があります。

値引き交渉ができる可能性のある物件とは

1.売り出してから長期間売れていない

売り出しのタイミングでは強気な価格を設定する売主も、長期間、売れ残ると、不安になってきます。売り出されてどれくらいなのかは、内覧の前には確認しておきたいところです。


売り出した直後には強気な値段を出していても、なかなか売れない場合は徐々に徐々に弱気になっていく売主様が多いです。売主様にもよりますが、目安として6ヶ月くらいたつとだいぶしびれをきらせ焦ってきます。時間が経てば、徐々に値段を下げていきます。しばらく経ってからの方が値引きの可能性が高くなりますが、値引きの金額にこだわるより適正価格で安いのか高いのかを見極めることの方が大切です。

売主様が焦ってきているタイミングでは値段交渉はしやすくなるので有効な手段となります。実際には、キャッチボールが行われることになります。金額にもよりますが買い手が示した金額では、難しい場合、双方歩み寄ることでまとまっていきます。
しかし、あまりにも安い値段を提示すると逆効果になり、満額返しの可能性もあるので注意が必要です。

相場から見て妥当な値段で提案するだけでなく、販売価格との乖離している金額も重視しなければいけません。例えば、相場的に300万円くらい値引きしないと割に合わないと考えていたとしても、売り出し金額から乖離していると、売主様の心理的に受け付けてくれません。この場合は、値段がもう一段下がってから勝負しなければいけません。

2.相場で考えて値段が高すぎる

相場とかけ離れた金額で売りにでている物件がチラホラ存在します。一括査定で、仲介会社にいいようにいいくるめられているケースが多いですが、単なる勘違いのケースもあります。売り出してから長く売れないと、売主自身物件の実力に気づく方もいらっしゃいます。その場合、少し大きめの値段交渉でも応じてくれることがあります。

3.買い換えで物件の引き渡し日がかなり先になる

新築マンションを購入した場合、引き渡しがだいぶ先になることがあります。1年先ということも普通にあります。感覚として、3ヶ月を超えると長いと感じます。通常、契約して決済まで、スムーズにいけば、1ヶ月で、少しゆっくりめでも1ヶ月半、2ヶ月では決済の期日をもってくるのが、通常の取引です。

買い手側からすれば「購入後すぐに入居できる」ことが中古住宅購入のメリットなので、購入したのにすぐに住むことができないという状況は買い手にとっては不利な条件で、十分な交渉材料として商談してもおかしくはありません。

4.売主が売り急いでいる場合

売主が売り急いでいる場合、最初から、相場もしくは相場より低めの最初から勝負できる金額で売り出すことが多いです。しかし、相場より安めの金額でも、早く売りたいという気持ちがある場合、商談が入ってしまえば売り切ってしまおうとなることもよくあります。

値引き交渉が厳しい中古住宅の特徴

売れ筋の物件で引き合いが強い

多くの買主が購入を狙っている人気物件に関しては、引き合いが強いため、頻繁に案内が入ります。売主とすれば、できるだけ高く売りたいので、値下げに応じたくないのが心情です。

しかし根本的には、売主様が、値段を下げてもいいと思っていたとしても、結果的に、買い付けが重なることが多く、満額で買い付けをいれないと、欲しい物件が買えないという状況になることが多いです。なにより、一番手を確保する動きが重要なので、前もって事前審査をしておかないと、買えない可能性があります。

ローンの残債がかなり残っているが自己資金がない

住み替えをしようとしているが、自己資金がなくローンの残債が多く残っているので、その残債を消すために、残債以上の金額で売らざるを得ない状況の時は、値段交渉は厳しいです。自己資金があれば、残債を下回った金額を穴埋めして、住み替えは可能になりますが、穴埋めできる金額がない場合は、最悪、売主は住み続けないといけない状況になります。

売主が任意売却の場合

売主が支払いに厳しくなり、競売の一歩手前の任意売却を希望している場合、金融機関と調整がついているギリギリの金額、つまり、はじめから下限の金額で住宅が売り出される場合があります。

この場合は、売り出し金額以下では、金融機関が応じないため、値引き交渉に応じてもらえないというよりは応じることができないといった方が正しいです。

また、任意売却の場合は、築年数が新しくても、瑕疵担保責任が免責になることは知っておかなければいけません。

「値引き」するには「相場感」がないとピント外れな交渉になる!

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 不動産価格は周辺エリアの不動産相場に左右されます。しかし売主さんの物件に対する思い入れや考え方、また物件の性格など様々な要素が絡み合うことで、相場と大きくかけ離れた値段が付けられることもあります。
例えば経済的な事情ですぐにでも現金化したいと焦っている売主さんの場合、相場より低めの値段を出すことが多く、反対に経済的に余裕のある売主さんならば相場に対して強気な値段を出す場合があります。

このように不動産価格は変動幅が大きいため、(特に相場より高い価格の場合)普通の商品よりも値引きの余地が残されているわけです。そして値引き交渉の際には、モノサシとなる「相場」をしっかりと見極めることが重要となるわけです。
周辺の不動産相場を調べるには、不動産会社に質問するだけではなく、周辺物件の坪単価などをじっくりと見比べてみましょう。そのためには不動産チラシや物件情報サイトを日常的に、そしてしっかりとチェックすることが重要です。そうすれば自然と相場感が身についてくるはずです。

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値引き交渉はどれくらいが相場なのか?

値引き交渉の幅は物件次第と言うことになりますが、相場の範囲内で売り出しているにもかかわらず、時間がかかっているという場合、売り出し~3ヶ月~6ヶ月くらいは値引きについては、端数をきるくらいが無難という感じです。

あとは、売主がどれくらい売り急いでいるのかと売り出し価格の相場との乖離がどれくらいあるのかで判断するといいと思います。もし、居住中の物件を内覧する場合、売却理由を必ず確認しておくことも大切です。

そもそも相場はあってないようなものであるという認識を持つことも大切です。相場より高い金額であっても、売主がその金額で必ず売れると思っている限りは、大幅な値段交渉を入れたところで、気分を害するだけで、取引が成立することはありません。相場と乖離している場合は、待つのが賢明な判断となることがあります。

中古住宅を売り出す時は、数社ほど査定額を出してもらって比較しています。仲介会社が出す本当の意味での査定額は、現在の市況で不動産の売り出して、おおよそ3か月以内で売却出来そうな金額のことを指します。しかし、この金額は、一括査定つまり査定競争によりゆがめられている可能性があるということです。

基本的に、仲介会社が査定依頼を受けた場合、専任媒介で、依頼を受けないと仲介手数料を確保することができないという思考が働いています。そのため、高めの査定額で、商談することが多いです。提案の仕方とすると、確実に売れる金額と、少し高めだが売れる可能性のある金額を提案します。売り出し価格は少し高めの査定金額の10%ほどのせられた金額で売り出されることがよくあります。平均的には5%~10%うわのせされた金額で売り出すのが一般的です。

例えば、査定額が3,580万円であれば、約5%を上乗せした場合、3,780万円が売り出し価格なり、約10%であれば、3980万円での売り出しとなります。 売り出し価格としては、10%のせが限界です。

売り出し価格は2つのパターンがあります。売り急いでいる場合は、最初から勝負する金額で売り出されますが、そこまで売り急いでいない場合、査定価格に5%~10%のせて売り出すことが多いです。

しかし、一括査定などで、媒介契約の奪い合いが起きている場合は、この査定価格自体が高値で提案され、結果的に相場と乖離した金額で売り出される物件がチラホラ散見される原因となっています。

高い金額の査定額の業者の方が高く売ってくれるのではないかと売り手が勘違いするため、高値の査定額を提示する業者が必ず現れます。すべての売り手が正論を理解するとは限りません。

基本的に査定額は、取引事例比較法によって算出されます。つまり、周辺での成約事例を元に算出します。この方法は、基準にする成約事例を変えるだけで査定額は、どうにでもなります。査定額を高くすることもできれば、低くすることもできます。これは、仲介会社の営業マンがコントロールできます。つまり、取引事例比較法では、仲介会社の思惑で金額の操作が簡単にできてしまうという事です。

また、値段改定をして値段を下げる場合、100万円・200万円単位で下げていくことが一般的です。10万円や20万円下げても買い手の心に響きません。販売開始してから2か月~3か月となると、徐々に、強気な考えから微妙に売れない不安や焦りが生まれてきます。このあたりのタイミングで仲介会社は早く成約し仲介手数料を得たいので、売主に対し値引きや価格改定を促すことになります。このタイミングで値段交渉をしたとして、値段改定が行われている場合、値段交渉をしたとしてもせいぜい端数くらいしか期待できません。改訂後すぐだとまったくできないかもしれません。

また、売り出しから3か月~半年のタイミングで、値段改定がされていない場合であれば、大幅な値段交渉おおよそ物件価格の5%くらいもしくはそれ以上が可能になる可能性があります。

売り手側の仲介に入っている営業マンが適切なタイミングで適切な値段改定の提案がされていない可能性も十分にあります。そのタイミングでの売り手の心境が、値段交渉に影響を与えます。

販売期間が長引くほど大幅な値段交渉が成功する可能性は高くなりますが、売主によっては、売り急いでいない場合、半年経っても全く値段交渉に応じないこともあります。

中古物件の値段交渉で知っておかなければいけないのが最初から査定額に5%~10%のせて販売するケースと最初から査定額くらいの金額で販売するケースがあるということです。大半の物件は、査定額に5%~10%のせた金額で売り出されています。

【仲介チャンネル】「価格交渉」中古住宅をお得に購入するために知っておくべきポイント中古住宅で値段交渉の注意点(その1)について解説していきます。

大幅な値段交渉は逆効果になる可能性がある!

物件価格の5%以上の大幅な値段交渉は、タイミングをみて交渉しないと逆効果になる可能性があります。売り手と買い手の思いは真逆で、買い手は少しでも安く購入したいと思っており、売り手は、少しでも高く売りたいと思っています。

交渉相手は、一般の個人であることは忘れないようにしましょう。

売り手と買い手には、大きな温度差があることがあります。

売り手は、買い手以上に、自分の不動産に思い入れがあり、査定された金額より本当の価値はもっと高いと思っています。そのような気持ちが消化しきれていない状況のタイミングで、大幅な値段交渉を入れると、逆効果になることがあります。

そんな金額を入れてくる人には売りたくないという心境になり、満額でも売りたくないという状況になる可能性を秘めています。かりに、返答があっても満額返しの可能性があります。

こういったタイミングではほどほどの金額を考え交渉することが求められます。

最終的に物件価格を決めるのは売主さんですが、売主さんと直接交渉するのは、売り手側の仲介会社の営業マンです。この売り手側の営業マンのレベルも取引がスムーズに進むかに大きく影響してきます。

また、買い手側からすると、売り手の営業マンをうまくコントロールしなければいけません。

中古住宅の値段交渉の注意点

①交渉する時は「金がきついが、すごく気に入っている」というのをこんこんとアピールするのが賢明です。
②物件の欠点を言って値引き交渉しないこと。

売り手側は、自分の家への思い入れが強いため、欠点をあまり言い過ぎると、逆効果になり、そんな人には売りたくないという心境になってしまいます。売り手は、値段だけでなく、すごく気に入ってもらえた人に売りたいという気持ちがあることを忘れないようにしましょう。売り手側は、業者ではなく、一般の個人であることを頭に入れて、商談していく必要があります。

【仲介チャンネル】「価格交渉」中古住宅をお得に購入するために知っておくべきポイント中古住宅で値段交渉の注意点(その2)について解説していきます。

値引きの金額よりも大事なのは適正価格の見極め

値段交渉をする上で、相場を把握し適正価格の見極めができないと、賢い買い物は100%できません。
値引き額の大きさに惑わされることが一番最悪です。場合によっては、値引きがゼロでもかなりお得な物件かもしれません。逆に、300万円値引きしたとしても実際の資産価値よりも高い値段でつかんでいる可能性があります。

結局のところ適正価格の見極めができているのかという点が重要です。
不動産を購入するときは「価値の高いものを、安く買う」ことができれば、損をする確率は限りなく低いといえます。大切なのは相場を把握した上で、物件価格が資産価値を考えた場合、妥当なのかどうかつまり適正価格をしっかりと見極めることです。

「値引き」よりも「正しい資産価値」を見極め、その価値より割安な価格で手に入れることが大切です。値引きの金額は重要ではありません。

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コロナ禍で、値段交渉はしやすいのか

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最近、コロナ禍の影響で売り控えと購入の成約率が高くなったことにより、売り出し物件がいままでにないくらい少なくなっています。コロナ前では、なかなか売れなかったような物件がコロナ禍ではどんどん売れています。コロナが始まってから新規で売りに出る物件の数より売れていく数の方が、多くなっているため、物件数が少なくなっています。

コロナ禍によるもう一部屋需要のため、例年より成約率が高くなり、多少高くても売れていっています。商業用不動産と違い実需つまり住宅系の不動産は、不況であろうが関係なく売れていきます。

住むところは不況であっても、絶対に必要なものなものなので、景気の影響を受けにくいのが住宅系の不動産の特徴です。

中古住宅の価格は、需要と供給のバランスによって決まっていきますが、売り出し中の物件が少ないため、強気の金額で成約している傾向があります。通常の年よりは、コロナ禍の方が、全体として値段交渉はしずらい傾向があります。

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中古の価格は近隣の新築価格の影響を強く受け、近隣の新築供給が多いと中古の相場は下がる

中古の価格は、新築の価格形成と違って、中古市場は、需要と供給のバランスによって、成約していきます。そのため、築年数が浅い物件は、新築の価格との値段のバランスによって成約していきます。つまり新築と中古の価格は連動して動いていきます。

また、近隣に新築マンションの供給が多い場合、中古マンションの価格は大きく影響を受けます。分譲マンションの場合、一戸建てと違い戸数が多いので、大型物件が新築で供給されると中古マンションは売れなくなる傾向があります。

特に同じ学校区内で、大型の供給があると、中古マンションの相場は確実に下がります。供給される新築が完売すると、また中古マンションに動きが戻ってきます。

地域性や周りの状況を加味した上で、物件の実力を見極めなければいけません。

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